| hicaru.com | 前川光 | 2002年 |
| 情報公開条例のポイント | ||
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情報公開条例のポイント(雑誌 地方議会人より引用)
情報公開条例は、わが国では山形県の金山町で「金山町公文書公開条例」が昭和五十七年に制定されました。以来、今日では五百八十(平成十年四月一日現在)の地方自治体で制定済みですが、国においては先の通常国会に法案が提出されましたが、現在継続審査となっております。 情報公開の必要性は、最近の地方分権の推進との関係で特にクローズアップされてきました。地方分権推進委員会の「第二次勧告」(平成九年七月八日)、「地方分権推進計画」(平成十年五月二十九日閣議決定)、これらに先だっての、地方六団体の「地方分権の推進に関する意見書」(平成六年九月十六日)、「第二十四次地方制度調査会」(平成六年十一月二十二日)等は、地方公共団体における情報公開の制度化を図るよう提言しております (1)情報公開制度の目的 情報公開制度の目的は、各自治体の条例によってざまざまですが「知る権利」の保障をズバリ規定するかどうかが、従来から論議されてきました。国の情報公開法案においては「知る権利」という言葉そのものを目的規定において使用してはいないものの、政府が国民主権の理念にのっとった説明責任を明示することによって、情報公開の請求権が憲法上の基礎を持つことを明らかにしております。 国民の側からすれば、政府に説明を求める権利を有することを明らかにしたもので、表現は異なるものの、「知る権利」の主旨を取り入れたものと考えられます。各自治体の条例中具体例を掲げますと、・住民の知る権利の保障、・公文書公開を求める住民の権利の保障、・行政参加の推進、・公正で民主的な行政の発展、・開かれた行政の確立、・住民と行政との信頼関係の推進、・コミュニティづくりの促進、・地方自治の本旨に即した行政の推進、・住民生活の向上等となっており、実際には単独規定ではなく、いくつかを組み合わせている例が多い。また、規定の仕方も、本文に入れる場合と、前文に書く場合があり、各自治体の工夫されています。
(2)請求権者の範囲 請求権者の範囲すなわち「だれが公文書の公開を請求できるか」については、住民だけに限る型(住民型)とだれでもいいとする型(何人型)に大別することができます。また、二つの型の中間型で次のような者にも請求を認めている例もあります。ちなみに、国の法案は「何人型」であります。・当該市町村内に在勤し、又は在学する者、・当該市町村に固定資産税を納めている者、・実施機関が行う事務事業に利害関係を有する者、・公文害の公開を必要とする理由を明らかにすることができる者など。 (3)実施機関に議会、外郭団体を含めるかどうか 議会を実施機関に含めている自治体は、都道府県では四県にすぎませんが、市町村では、かなりの数にのぼっていますが、さらに地方分権推進委員会の第二次勧告はもとより、三議長会(全国都道府県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会)がそれぞれとりまとめた〃議会の活性化方策〃の中にも、議会を実施機関に含めた情報公開条例の早期制定の提言が盛り込まれています。有権者の信託を受けて立法的機能を果たす議会も、当然、住民に対して説明責任があることはいうまでもありません。
ただ、議会の場合、一般の情報公開条例に含める場合と、数は少ないものの議員提案により、議会単独の情報公開条例を制定する方式があります。両方式は、条例の内容的にはあまり差異はありませんが、本質的には、非公開の決定に対して、住民から不服申し立てを受けた場合、どこで審査するかという違いがあります。議会独自の条例の場合は、議会内部に置かれた審査会で不服申し立てに対する決定を行うことになります。具体的には議会運営委員会や議員で構成する審査会で審査を行う訳ですが、救済機関の第三者性という観点からは、問題を残すことになります。
したがって、不服審査は、第三者性の高い長部局に設置された審査会で行うことが合理的といえます。次に、外郭団体を実施機関に含めるかどうかですが、その必要性が高いことは、従来から指摘されておりますが、外郭団体をストレートに情報公開条例の実施機関に含めることは、条例制定権の限界を越えるもので、できないものと解されますが、条例の書きぷりとしては、外郭団体についても、情報公開を積極的に行うべき旨の責務を規定することは可能であると解されます。なお、地方公共団体が外郭団体の情報を保有していれば、この情報が不開示情報に該当しないかぎり公開の対象になりますので、この方法による外郭団体の情報公開の方途も検討することが必要でしよう。
さらに、「不開示情報」として、個人情報、法人等情報、公共の安全等に関する情報、合議制機関情報等が適切に規定されているかどうか。あるいは、情報公開制度とともに重要な文書管理制度が整備され、条例の中にも文書管理についての定めが置かれているか等が主なポイントかと思われます。 |
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